舞台に立つ準備はできているか

舞台に立つということは、自分をどれだけ表現して観客に伝えることができるかということだ。
舞台に立つためには準備がいる。それはもちろん、公演制作そのものの準備もあるけれど、それよりももっと前の段階として、自分が舞台に立つことについて、どれだけの心構えや観客に伝えることができるだけの表現力、身体作りができているかということを意味する。
 
自分が吹く楽器の音色は観客を心から満足させられるか?ダンスはどうか?フラッグは?演技の表現力は?観衆の目に耐えられる肉体を纏っているか?といったことを考えたとき、今の自分は到底満足できないレベルにあると思う。
また、演出家サイドから見た場合に、プレイヤーのレベルが低くてやりたい表現をあきらめざるを得ないとしたら、あるいはプレイヤーを見て想像力を全くかき立てられないとしたら、そのプレイヤーには存在価値がないし、いろんな意味で本当に残念なことだと思う。たとえば、先日のデザインフェスタでの新生「リストランテ・アンジェーロ」。当日になって1つのメニューを外すことが決まった。進行上の事情もあるにせよ、プレイヤーの準備不足がこの判断に至ったことは間違いない。この決定が下されるとき、もし自分が「やります!まかせて下さい!」と自信を持って言えていたなら、実際にはお客様に提供されなかった新たな料理が並んでいたはずで、このことはCAのプレイヤーとして恥ずかしく思う。僕は演出家の要求に応えられるプレイヤーになりたい。観客を満足させることのできるプレイヤーでありたい。
 
さて、8月の公演後から少しお休みしていたりHP制作にはまっていたりして出遅れてしまいましたが、再び本気モードに入りました。次回本公演に向けての身体作り、各種基礎作りを始めています。
今、CAでは入団オーディションを行っています。先日12/4に第1回目、今週末12/10に第2回目。ああ、自分も今年の4月にオーディションを受けたんだったなあとちょっと感慨深くなり、CAと出会った2005年3月から8月の本公演までの日記を読み返してみました。自分の受けたオーディション直後の日記で、「CAに入ることが最終目標ではないのです。CAのメンバーとして人を感動させるステージを作るのです。」との記述。うん、アツイ。今年3月の公演「ROOTS」を観たときの衝撃はまだ薄れていないことを確認。あれからまだ1年も経っていないんだなあ。ログを読み返して再びエンジンに火がついた感じ。
 
CAのメンバーだからすごいわけじゃない。公演当日になれば自然に舞台ができあがっているわけじゃない。CAがCAであるために、代表をはじめとしたスタッフもプレイヤーも皆がもっと面白いものを作ってやろうと日々努力している。CAの本練習の時間だけではうまくなれない。本練習の時間は、各自が作ってきたものを合わせて次の次元に高めるための時間。
本練習以外の時間に頭を使い、身体を動かし、汗を流そう。自分を高めよう。
舞台に立つ準備はできているか?