創り上げていく過程

ステージを創り上げていく過程の中に身を置けるのは幸せなことだ。ダンスやフラッグ操作は日々新しい振り付けが発表され、曲も暗譜の指示が出る段階になった。何もなかった空間が新鮮な音やダンスで彩られ、華やかで賑わいのあるステージに変わっていく。自分も含めて、メンバーの新しい動きを間近で見られるのは楽しいし、本番へ向かう実感が得られることもあってうれしくなる。
覚えの悪い僕はひたすら反復練習で追いつく努力。単に振りを覚えるだけではない、表現力、伝える力をつけていきたい。同じ振りでも、人によって訴える力が違う。この差はどこにあるのだろう。それを探し出して自分のものにしたい。僕はまだまだ伸びる余地がある。
新人にありがちなためらいや恥じらいを、最初から僕はできるだけ持たないように意識している。新人によく見られる遠慮がちな振る舞いは、成長のためにほとんど意味がないものだし、初めて体験するものだからといって、今の自分にためらっている時間はない。すぐ目の前には公演が迫っており、出されたものをすぐに消化していかないと自分自身が飲み込まれてしまう。ダンスや旗の操作が一度で覚えられたらいいんだけどなあ。