新幹線の安全神話

新幹線が営業運転開始以来初めて脱線したことで、安全性を考える上で大変な問題であるかのように騒がれているけれども、時速200キロで走行中の新幹線が阪神大震災以上の大地震に遭遇して、怪我人ゼロの脱線のみで済んだということは、新幹線の安全性の高さが改めて証明されたといえると思う。ニュースによると、脱線した新幹線は震源地のほぼ真上を走っており、付近では液状化現象も起こっていたという。脆くなった地盤と橋の上という状況を考えると、新幹線は震度7以上の揺れに直面したとも考えられるのだそうだ。
阪神大震災のときは、大きな揺れのために車庫で停止していた列車が脱線したという。今回、これほどの大きな地震を高速走行中にもろに受けて、それでも脱線だけで済んだ新幹線は、日本が世界に誇れる信頼性の高い乗り物だといえる。
もちろん、今後のさらなる安全対策が課題であることに間違いはないけれど、今回の脱線をことさら大げさに取り上げることで、国民や新幹線に注目する海外の人たちに対して、新幹線が安全でない乗り物であるかのように思われるのは嫌だなあと思っている。